電話占い花園 > 電話占い・霊感・霊視特集 > 霊能者コラム
電話占いで霊能者という仕事をしていて常々思うのは、“この世の不運や災難はある一定の割合で霊が引き起こしている”、ということです。また不運というほどではないけれど、何となく体調が悪い、仕事などの失敗が多くて肝心なことが上手くいかない、という人も霊が憑いている場合が意外と多いのです。意識して霊視しなければ見えない場合がほとんどですが、霊はあちらこちらに存在しています。もちろんここは人の世ですから、人間の方が圧倒的に多いのですが。
人に憑いた霊を「祓ってしまえばそれでOK」としている霊能者が世間にはいるようですが、あれはいかがなものかと思います。確かに憑いている霊のせいでその人が不運に見舞われているのなら、当然離れてもらわなければなりませんが、ただ祓うだけならある意味無下に追い払うのと同じです。行き場をなくした霊は、別の憑依する相手を探して取り憑いて、同じことを繰り返すだけです。最悪自分から祓った霊が、家族や恋人など、大切な人に取り憑いて禍をなすことだってあるのですから。
それに霊だってもともとは私たちと同じ人間だったのです。本来亡くなった人は帰るべきところへ行くのですが、霊としてこの世に留まる人は無念の思いを抱えていて、それが解消されるまで帰ることもかなわないのです。あるいは自分の死を受け入れられずに、やり残したことを遂げたいと思っている場合もあるでしょう。場合によるとその霊が取り憑き禍をなすのは、あなた自身が原因の場合だってあるかもしれません。
たとえば水子や見捨てられて不幸になった人など。そんな場合は、謝罪もなしで「出て行け」では済まないのではないでしょうか。きっちり自分のしたことの償いをするのが、人の道というものでしょう。または自分の親や祖父母、もっと上の代の先祖が原因で霊が禍をなすこともあるでしょう。こちらは自分のしたことではないので迷惑千万と感じますが、もともと霊というものが血を受け継ぎ連綿と命を繋いでゆくものである以上、知らぬ存ぜぬでは済まされないのです。
恨みつらみを抱えてその場に留まるうちに、似たような者を引き込んで巨大化しモンスターのようになってしまった地縛霊も存在します。ただ、ほとんどの取り憑く霊やさまよう霊が発しているのは、「助けて」「なんとかしてほしい」ということなのです。霊をまるで穢れた物のように言うことも多いのですが(確かに禍をなす存在は穢れなのでしょうが)、もとは同じ人間だった相手をそんな風に扱うなんてあんまりでは、と思いませんか。
でもその一方で人間同士の間でも、子供には「知らない人について行ってはいけない」と教えますし、問題行動を起こす危なそうな人には近寄らないようにしますよね。それは我が身の安全を考えれば当然のことで、もしその相手が同情を引くようなことを言ったとしても接触しない方が無難でしょう。たとえば精神的な疾患を抱えて自傷他害のおそれのある人は、精神科医の監視のもとに置かれます。このように救済するべき要素を抱えていても犯罪などを起こしかねない人の対処は、専門家にゆだねるべきですよね。人の差別はよくないことですが、身の安全のためには、そして家族など大切な人を巻き込まないためにも、素人の手に負えないことには係わっていけないのです。これは霊に関しても同じことが言えるのです。
霊だってもともとは同じ人間なのだから、助けを求めわかって欲しいと思っているのに、ただ「出て行け」というのはあんまりです。でも肉体を持たないだけ、霊は抗いようのない方法で禍を仕掛けてくることが多々あります。また何もしなくても憑いているだけで、何となくだるい、ツイてないなど常に不調を感じさせる霊も多いのです。当然このような状態はその人に取ってマイナスですし、霊にとっても真の救済にはなりません。そこで浄霊が重要となってくるのです。除霊と浄霊、似ているようですが大きく違います。除霊は憑いている霊をただ祓い落すだけですが、浄霊は霊の抱える怨みの念などの穢れを浄化して天に帰っていただくこと、つまり成仏してもう二度とこの世をさまよわないようにすることなのです。もちろん除霊より浄霊の方がエネルギーも要りますし、それだけ力のある霊能者でなければできないことです。実際、浄霊のできる霊能者はみんな口をそろえて「祓うだけじゃダメ。ちゃんと天に帰してあげなきゃ」と話しています。
いずれにしても信頼できる充分な能力のある霊能者に相談するべき、ということです。特に「最近どうも調子が悪い、不運が立て続けに起こる。もしかしたら霊の仕業?」と感じるなら素人判断は禁物、きちんと専門家に見てもらいましょう。霊能者の私が言うと商売っ気たっぷりに聞こえてしまいますが、病気になったら、あるいは体調が悪いと感じたら医師の診断を受けるのは当然ですよね。それと同じことなのです。
浄霊とは我が身を守るだけでなく、憑いた霊への救済でもあります。確実に救済がなされるためには、充分な力を持った霊能者に依頼することが重要です。その上でむやみと霊に憑かれないように、事故現場などの心霊スポットに面白半分で出向かない、ネガティブな感情は賢く解消するなどの自衛をするべきです。